
最近、筋肉の成長が止まってる気がするんだよね…。
筋トレを続けていると、誰もが一度はぶつかるのが重量の伸び悩みや停滞期。
「いつも通りやっているのに、効いてる感じがしない…」
「前はもっと筋肥大していたのに…」
そんなふうに感じたことがある人も多いのではないでしょうか?
でも、それはあなたの努力が足りないわけではありません。
今の筋肉が、より強い刺激を求めているだけなんです。
そんな時におすすめしたいのが、ジャーマンボリュームトレーニング(通称GVT)。
とてもシンプルな構成ながら、正しく行えばとにかくキツい…でも、その分しっかり効く。
まさに筋肥大・筋力アップには打ってつけのトレーニング方法です。
僕自身も種目によって取り入れていますが、パンプ感や筋肉への効きをしっかり感じられるので気に入っています。
この記事では、ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)の基本的なやり方から、筋肥大に効く理由、相性の良いトレーニング種目までわかりやすく解説していきます。
- GVTの基本ルール
- GVTを取り入れるメリット
- GVTと相性の良い筋トレ種目
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ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)とは?効果と基本ルール

ジャーマンボリュームトレーニングって一体なに?
筋肥大に特化したトレーニング法として知られるジャーマンボリュームトレーニング(GVT)は、見た目以上にハードで実践的なメニュー構成が特徴です。
その中でも特に重要なのが、「10回×10セット」「使用重量の設定」「インターバルの管理」などのルールを正しく理解して実践すること。
ここでは、GVTの基本ルール・取り入れる際に押さえておくべきポイントをわかりやすく解説していきます。

ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)の基本的なやり方
GVTの基本ルールは以下のとおりです。
10回×10セットを1種目で行う
GVTの最大の特徴は、1つの種目で「10回×10セット」を行うという非常にシンプルかつ高ボリュームな構成です。
つまり、合計100回の反復を1つの筋群に対して集中して行うことになり、この圧倒的なボリュームこそがGVT最大の武器です。
最初の数セットは余裕を感じるかもしれませんが、セットを重ねるごとに確実に筋肉への疲労が蓄積し、後半はかなりキツくなってきます。

それでもフォームを崩さずに完遂することで、筋肥大が加速!
慣れないうちは途中で失速することもあるかもしれませんが、限界に近いところまで丁寧に追い込むことこそがGVT成功の鍵です。
使用重量は10RMの約60%が目安
GVTでは、10回で限界が来る重量(10RM)の60〜65%程度を目安に設定します。
これは「まだ余力がある」と感じる程度の中重量ですが、10セットという高ボリュームをこなす中で、後半にかけて一気に効いてくる絶妙な強度設定になっています。

この蓄積する疲労こそがGVTの狙い!
誤って重すぎる重量にしてしまうと、フォームが崩れたり途中で挫折してしまう原因に。
一方で軽すぎても十分な刺激が得られず筋肥大の効率は落ちます。
GVTでは「計画的に最後まで効かせる」という視点で、慎重な重量設定が非常に重要です。
セット間のインターバル(休憩)の目安は60〜90秒
GVTでは、セット間のインターバル(休憩時間)は60〜90秒程度が目安とされています。
この時間設定は、筋肉への刺激を保ちつつも次のセットに向けて最低限の回復を得るための基準です。
ただし、一番大切なのは最後までやりきること。
セット数をこなすにつれ、特に後半にかけて疲労が溜まりフォームが乱れそうな時はインターバルを少し長めに取ってもOKです。

1セットずつ確実にこなすを優先しましょう!
時間が不安定にならないよう目安として60〜90秒を基準にしつつ、自分のコンディションに合わせて微調整するのが現実的です。
大きな筋肉群を優先して種目を選ぶ
GVTでは高ボリュームで1つの筋群を集中的に追い込むため、胸・脚・背中といった大きな筋肉群をターゲットにするのが効果的です。
これらの部位は負荷に対する許容量が大きく、GVTのような高ボリュームトレーニングとの相性が非常に良いのが特徴で、それとは反対に小さな筋群(腕・ふくらはぎなど)ではオーバーワークになりやすく、疲労に対して得られる効果も限定的です。

どんな種目が適しているのかは、記事の後半で詳しく紹介します!
GVTは週1〜2回から始めるのがベスト
GVTは、特定の筋肉に対して非常に高いボリュームと負荷をかけるため、まずは週1〜2回から取り入れるのがベストです。
筋トレ経験が豊富な中上級者であっても筋肉だけでなく神経系にも強い疲労がかかるため、実施頻度は多くても週2〜3回が限度と考えておくのが安全です。

筋肉痛や倦怠感が2〜3日続くことも珍しくないほどハードです!
そのため、GVTを行った日は「高負荷の日」として扱い、他の日には別部位のトレーニングを入れたり休養日として体をしっかり回復させるなど全体のスケジュール設計が重要になります。
ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)を取り入れるメリット

GVTで鍛えると何が良いの?
GVTの高ボリュームな特徴から、「キツそう」「なんだか効率が悪そう」といった印象を持たれることもありますが、筋肥大・フォームの安定・筋力アップといった筋トレにおけるメリットを効率よく引き出せる非常に優れたトレーニング法なんです。
ここでは、GVTを実践することで得られるメリットについて具体的に解説していきます。

筋肥大に圧倒的なボリューム刺激|筋繊維の限界突破を狙う
GVTの最大の特徴は、「10回 × 10セット=合計100回」という圧倒的なボリュームにあります。
一般的な筋トレでは「1種目あたり10回 × 3セット」が基本とされる中、GVTではその3倍以上の反復回数を、1つの筋群に集中して与える構成です。

まさに”限界まで追い込む”ことを前提としたトレーニングです!
特に、伸び悩みを感じている方や筋肥大の実感が薄れてきた中級者以上にとっては、この質より量で攻めるGVTが、筋肥大を再加速させる大きなトリガーになります。
フォームの安定とケガ予防|反復による動作の洗練
GVTは同じ動作を10セット繰り返すという特性上、自然とフォームが洗練されていくのが大きなメリットのひとつです。
最初は余裕がある重量設定でも、セットが進むにつれて筋肉が疲労し、誤魔化しの効かない状態で動作を繰り返すことになるため正しいフォームを意識せざるを得ません。
また、高重量ではなく中重量を使って丁寧に回数をこなすため、関節や腱への過度な負担を避けやすく、ケガのリスクを抑えられるというメリットもあります。

中重量で行うのでフォーム矯正にもおすすめ!
筋力アップ・神経系強化にもつながる|出力と精度を高める効果
GVTは筋肥大に特化したトレーニング法として知られていますが、もちろん筋力アップや神経系の強化にも効果があります。
1種目を10セットという高ボリュームを反復することで、筋肉だけでなく動作の精度や出力の安定性といった神経的な要素も鍛えられていきます。
特に、扱う重量は10RMの60~65%前後の中重量。
この負荷を丁寧なフォームでセット数をこなすことによって、筋繊維の動員効率や神経系の伝達力が高まり、結果としてより重い重量を扱えるようになります。
また、疲労が蓄積した後半のセットでもフォームを維持し続けることで、意識的に筋肉を動かす能力(マインド・マッスル・コネクション)も向上。
これにより、他のトレーニングでも筋出力が安定しやすくなるという効果が期待できます。

トレーニング全体のパフォーマンス向上にもつながります!
ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)に最適な種目と避けるべき種目

GVTはどの種目でやるべき?
GVTは、筋肥大を目指すなら最適なトレーニング方法のひとつですが、その効果を最大限に引き出すには「どの種目で行うか?」がとても重要になります。
実は、GVTと相性の良い種目にはいくつかの共通点があり、それを押さえるだけで筋肥大の効率がグッと高まります。
ここでは、GVTと相性抜群なおすすめ種目と、逆に避けた方が良い種目について、それぞれ解説していきます。

多関節コンパウンド種目がGVTと相性抜群!
GVTを効果的に行うなら、真っ先に選びたいのが多関節コンパウンド種目です。
これは複数の関節と筋肉を同時に動かす種目のことで、たとえばベンチプレスでは肩・肘・手首、スクワットでは股関節・膝・足首が関与します。
GVTは1種目につき10セットという高ボリュームのメニューなので、多くの筋肉を一度に動員できる種目ほど効率よく筋肥大が狙えます。
また、大筋群を動かすことでテストステロンや成長ホルモンといった筋肥大に関わるホルモンの分泌も促進され、全身の筋肉づくりにも良い影響を与えます。
GVTにおすすめの多関節種目の例
- ベンチプレス(胸・肩・上腕三頭筋)
- スクワット(太もも・お尻・体幹)
- デッドリフト(背中・脚・握力・体幹)
- ラットプルダウン/懸垂(広背筋・上腕二頭筋)
- ローイング系種目(背中・僧帽筋・腕)
GVTで上記のような主要コンパウンド種目を1〜2種目行った後は、補助的に軽めの単関節種目(例:アームカール、サイドレイズなど)を数セット加える程度でも十分効果が見込めます。

GVTで既に高い負荷がかかっているので、種目を追加する場合は軽めでもOK!
逆にGVTに不向きな種目とは?
GVTは、その名の通り高ボリュームで筋肉を追い込むトレーニング法です。
そのため、繰り返しに向かない種目や、疲労が早く蓄積するような種目とは相性が良くありません。
特に注意したいのが、アイソレーション(単関節)種目です。
代表的なアイソレーション種目の例
- アームカール(上腕二頭筋)
- レッグエクステンション(大腿四頭筋)
- サイドレイズ(三角筋中部)など
これらの種目は、局所的な小さな筋肉をピンポイントで狙う構造になっており、高ボリュームで行うと筋疲労が早く限界に達しやすいのが特徴です。
その結果、フォームの乱れや関節へのストレスが起きやすくなりケガのリスクやトレーニング効果の低下にもつながりかねません。
さらに、小筋群は大筋群と比べて比較的少ない刺激でも十分に成長が見込めるため、GVTのようなメニューは逆にオーバーワークになる可能性も。
まとめ「ジャーマンボリュームトレーニング(GVT)はめっちゃキツいけど効果あり」
僕自身、もともとは複数の種目を組み合わせて筋肉を追い込むトレーニングを行っていましたが、GVTという方法を取り入れてからは、特に胸トレや脚トレでは種目数を大幅に減らすことができました。
その結果、1つの種目にしっかり集中できるようになり、トレーニングの質も向上。
さらに時短にもつながり、筋トレ全体の効率がぐっと上がったと感じています。
ただし、GVTは高ボリュームで筋肉を限界まで追い込むトレーニングなので、正しいフォームを身につけた状態で行わないとケガのリスクが高まるという点には注意が必要です。
そのため、初心者よりも、伸び悩みや停滞を感じている中級者以上の方に特におすすめといえます。
とはいえ、初心者の方でも「10回×5セット」や「6回×10セット」といった軽めのボリュームから導入することで、GVTの良さを十分に体感できます。
ぜひジャーマンボリュームトレーニング(GVT)を取り入れて、筋肥大の壁を突破していきましょう!