筋トレ初心者背中やお尻を鍛えたいのに、腰が張るのって普通なの?
背中やお尻を鍛えるトレーニングをしていると、
「狙っている筋肉よりも先に腰が疲れる・張る」
という感覚を覚えたことがある人は多いのではないでしょうか。
フォーム動画を参考にしたり「背中をまっすぐ」「胸を張る」といったポイントを意識しているのに、思ったようにターゲットの筋肉に効かない。
それどころか、トレーニング後に残るのは腰の違和感だけ…そんな経験がある人も少なくないと思います。
実はこの状態、筋トレ初心者によくあるつまずきポイントです。
そして原因の多くは「フォームが雑だから」や「筋力が足りないから」ではなく、ヒップヒンジという基本動作がうまく使えていないことにあります。
僕自身も、以前は同じように
「ちゃんと動いているはずなのに、なぜか腰に負荷が集中してしまう」
という状態が続いていました。
しかしヒップヒンジを意識し股関節主導で体を動かす感覚を身につけたことで、負荷が入る部位の感覚がはっきりと変わりました。
「腰ばかりが疲れるトレーニング」から、「狙った筋肉にしっかり効かせるトレーニング」へ。
そのための土台となる考え方を解説していきます。
- ヒップヒンジとは何か、筋トレで重要とされる理由
- ヒップヒンジができないと筋肉に効きにくく、腰に負担が集中する仕組み
- ヒップヒンジができていない人に共通するサイン
- 初心者でも実践できるヒップヒンジの考え方と練習方法
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ヒップヒンジとは?筋トレで重要とされる理由
筋トレ初心者ヒップヒンジって普通のフォームと何が違うの?
ヒップヒンジとは、股関節を支点にして上半身を前後に倒す動作のことを指します。
背中を丸めたり反らしたりするのではなく、骨盤ごと前傾・後傾させることで体を動かすのが特徴です。
筋トレにおいては、デッドリフトやローイング系、ヒップスラスト、ケトルベルスイングなど、背中やお尻を使う多くの種目の土台となる動きとして扱われています。

ヒップヒンジは「フォームの一部」ではなく基本動作
ヒップヒンジは「この種目専用のフォーム」というよりも、どの筋肉に負荷を流すかを決めるための基本動作です。
ヒップヒンジができていると、
- 動きの主導が股関節になる
- 背中やお尻に張力が集まりやすくなる
- 腰や首などの関節が無理に動かなくて済む
という状態を作ることができます。
逆にヒップヒンジができていないと、見た目はそれっぽく動けていても負荷の行き先が定まらないままトレーニングをしていることになりがちです。
なぜ筋トレではヒップヒンジが重要なのか
筋肥大を狙ううえで重要なのは、「どれだけ重い重量を扱ったか」よりも狙った筋肉にどれだけ適切な張力をかけられたかです。
ヒップヒンジができていると、
- 股関節まわりの大きな筋肉(お尻・ハムストリング)を使える
- 上体の角度を安定させやすくなる
- 背中の筋肉が“引っ張られる感覚”を作りやすい
といったメリットが生まれます。
つまりヒップヒンジは、「安全に動くため」だけでなく「筋肉を育てるため」にも欠かせない動作だと言えます。
ヒップヒンジができないと筋肉に負荷が乗りにくい理由
筋トレ初心者狙った筋肉に効いている感じがしない…。
デッドリフトやローイング系種目、スクワットなどの筋トレをしていて、
「動作はできているはずなのに、狙った筋肉に効いている感覚が薄い」と感じることはありませんか?
その場合、重量や回数以前に負荷のかかり方そのものがズレている可能性があります。
そのズレを引き起こす大きな要因のひとつが、ヒップヒンジがうまく使えていないことです。
ヒップヒンジができないと張力が分散してしまう
筋肉が成長するためには、狙った筋肉に継続的な張力をかける必要があります。
しかしヒップヒンジができていない状態では、
- 股関節がうまく使えない
- 上体の角度が安定しない
- 動作の途中で姿勢が崩れる
といったことが起こりやすくなります。
その結果、本来お尻や背中に集まるはずの負荷が脚・腰・腕に逃げてしまうのです。
kth6効いていないという感覚は、この張力が分散している状態から生まれます。
重量や回数を増やしても解決しない理由
ヒップヒンジが崩れたまま、
- 重量を上げる
- 回数を増やす
- セット数を増やす
といった工夫をしても、負荷の乗りにくさは根本的には改善されません。
むしろ、
- 狙っていない部位ばかりが疲れる
- フォームがさらに崩れる
- 腰や関節にストレスが集中する
といった悪循環に入りやすくなります。
筋肥大に必要なのは「頑張って動くこと」ではなく、狙った筋肉に正しく負荷を集めることです。
kth6その土台としてヒップヒンジが重要になってきます!
「効かせられない」のは感覚の問題ではない
ここで大事なのは、「筋肉に効いている感覚がない=才能がない」という話ではないという点です。
ヒップヒンジができていない場合、そもそも効かせられる条件が整っていないだけです。
動作の主導を股関節に戻し、体の使い方を整えることで、同じ重量・同じ回数でも筋肉への負荷の乗り方は大きく変わります。
腰が痛くなる・腰が張る人に多いヒップヒンジの崩れ方
筋トレ初心者トレーニング後に筋肉よりも腰が痛くなるんだけど…これって普通?
背中やお尻を狙ったトレーニングのはずなのに、終わってみると一番疲れているのが腰…。
この状態が続くと、「自分は腰を痛めやすい体質なのでは?」と不安になる人も多いと思います。
しかし実際には、腰に違和感が出る原因が「腰そのもの」にあるとは限りません。
多くの場合、問題はヒップヒンジがうまく使えず、腰が“筋肉の代わりに頑張っている”状態にあります。

ヒップヒンジが崩れると腰が代償動作をする
本来、背中やお尻を使う種目では、
- 股関節
- お尻・ハムストリング
- 背中の筋肉
といった大きな筋群が主に働きます。
しかしヒップヒンジができていないと股関節の動きが小さくなり、その分を腰(腰椎の動き)で補おうとするようになります。
この状態では、
- 腰が必要以上に動く
- 動作のたびに腰にストレスがかかる
- トレーニング後、腰だけが張る・重だるい
といった感覚が出やすくなります。
これは「腰が弱い」のではなく、本来使うべき部位が使われていない結果として、腰に負担が集中している状態です。
「腰が張る=効いている」ではない理由
初心者のうちは、「どこかが強く疲れている=ちゃんと効いている」と考えてしまいがちです。
kth6しかし腰の場合、この考え方はとても危険です!
腰に効いている感覚の正体は、筋肉への適切な張力ではなく、関節や周囲組織へのストレスであることが少なくありません。
つまり、腰が張る・痛いという感覚は筋肥大のサインではなく、負担が集中しているサインです。
この状態でトレーニングを続けても狙った筋肉は育ちにくく、ケガのリスクだけが高まってしまいます。
腰に効いてしまう人に共通するヒップヒンジの崩れ方
腰に張りを感じやすい人には、次のようなヒップヒンジの崩れ方が見られることが多いです。
- 前屈することがヒップヒンジだと思っている
- 股関節より先に背中が丸まる/反ってしまう
- 動作中に上体の角度が変わりやすい
- 重量が上がるほど腰の反りが強くなる
これらに当てはまる場合、ヒップヒンジが成立せず腰が主導になった動きになっている可能性が高いと言えます。
ヒップヒンジができていない人に共通するサイン
筋トレ初心者ヒップヒンジができているかどうかって、自分ではどう判断すればいいの?
ヒップヒンジは「できている・できていない」が見た目だけでは分かりにくい動作です。
そのため、自分では問題なく動けているつもりでも、実際にはヒップヒンジが成立していないケースは少なくありません。
ここでは、腰に効いてしまいやすい人・筋肉に効かせにくい人に共通しやすいサインを紹介します。
いくつ当てはまるかをチェックしながら読み進めてみてください。
前屈することがヒップヒンジだと思っている
ヒップヒンジという言葉を聞いて、
「前屈する動きのこと」とイメージしている人は少なくありません。
しかし、前屈とヒップヒンジは似ているようでまったく別の動きです。
- 前屈:背骨が丸まりながら体が倒れる
- ヒップヒンジ:背骨の形を保ったまま、股関節から折れる
前屈をヒップヒンジだと思っていると動作の主導が背中や腰になりやすく、結果として腰に負担が集中しやすくなります。
動作中に上体の角度が安定しない
ヒップヒンジができている場合、動作中の上体の角度は比較的一定に保たれます。
一方でヒップヒンジが崩れていると、
- 下ろすときと上げるときで角度が変わる
- 重量が増えるほど上体が起き上がる
- 動作の途中で姿勢を立て直している
といった動きが出やすくなります。
これは股関節で動きをコントロールできず、腰や背中で姿勢を調整しているサインでもあります。
重量が上がるほど腰の反りが強くなる
ヒップヒンジが安定していない人は、重量を上げたときに無意識のうちに腰を強く反らせてしまうことがあります。
この動きは一見すると、
- 胸を張っている
- フォームを意識している
ようにも見えますが、実際には腰で無理に耐える姿勢になってしまっている場合が少なくありません。
腰の反りが強くなるほどお尻や背中への負荷は抜けやすく、腰へのストレスだけが増えていきます。
トレーニング後、狙った筋肉より腰の疲労感が強い
ヒップヒンジがうまく使えていないと、トレーニング後に感じる疲労の場所にも特徴が出ます。
- 背中やお尻より、腰の張りが強い
- 翌日、筋肉痛より腰の重だるさが残る
- セットを重ねるほど腰が先に限界を迎える
こうした感覚がある場合、ヒップヒンジが成立せず、腰が主導になった動きになっている可能性が高いと言えます。
ヒップヒンジの正しいやり方と意識すべきポイント
筋トレ初心者結局どう意識すれば、できている状態になるの?
ヒップヒンジは、「こう動けば正解」という形を真似するだけでは身につきにくい動作です。
大切なのはどこを支点に体を動かしているか、そしてどこに負荷が集まっているかを意識することです。
ここでは、筋トレ初心者でも取り入れやすいヒップヒンジの基本的な考え方と、意識すべきポイントを整理していきます。

股関節を支点にして体を折りたたむ意識を持つ
ヒップヒンジの基本は、股関節を支点にして上半身を前後に動かすことです。
このとき意識したいのは、
- 背中を丸めて倒すのではない
- 腰を反らせて動くのでもない
という点です。
背骨の形はできるだけ保ったまま骨盤ごと前に倒れる・戻るイメージを持つことで、股関節主導の動きが作りやすくなります。
kth6お辞儀をするというより、お尻を後ろに引く感覚!
背骨は動かさない、股関節を動かす
ヒップヒンジがうまくいかない人の多くは、体を動かそうとしたときに背骨から動いてしまう傾向があります。
正しいヒップヒンジでは、
- 背骨:大きく動かさない
- 股関節:角度の変化を作る
という役割分担になります。
背中や腰は「動いている感覚」ではなく支えている・固定している感覚があれば、ヒップヒンジができている可能性が高いです。
可動域よりも「姿勢の安定」を優先する
ヒップヒンジを意識し始めたばかりの段階では、深く倒そうとする必要はありません。
それよりも大切なのは、
- 上体の角度が途中で変わらない
- 動作中に姿勢が崩れない
- 腰に余計な緊張が入らない
といった姿勢の安定です。
kth6可動域はヒップヒンジが安定してきたら自然と広がっていきます!
「どこに効いているか」を確認しながら動く
ヒップヒンジができているかどうかは、トレーニング中の体感から判断できます。
正しくヒップヒンジができていると、
- お尻やハムストリングが伸びる感覚がある
- 背中が引っ張られているような張力を感じる
- 腰だけが張る感じが少ない
といった体感が出やすくなります。
逆に、
- 腰にばかり力が入る
- 動作中に違和感がある
場合は、股関節主導の動きに戻れていない可能性があります。
初心者でもできるヒップヒンジ練習方法(ドリル)
筋トレ初心者実際にどうやって練習すればヒップヒンジが身につくの?
ヒップヒンジはいきなりトレーニング種目の中で完璧にやろうとすると、どうしても腰や背中に頼った動きになりがちです。
そのため、初心者のうちは負荷をかけずに“動きそのもの”を練習することがとても重要です。
ここでは、特別な器具がなくてもできるヒップヒンジ習得のための基本ドリルを紹介します。

壁ドリル:お尻を後ろに引く感覚をつかむ
まずおすすめなのが、いわゆる 「壁ドリル」 です。
やり方はとてもシンプルで、
- 壁の前に立つ
- かかとは床につけたまま
- お尻を後ろに引いて、壁にタッチする
これだけです。
このとき意識したいポイントは、
- 膝を前に突き出さない
- 背中を丸めたり反らしたりしない
- お尻が先に動く
という点です。
お尻が自然に後ろへ引けていれば、股関節主導の動きが作れている可能性が高いです。
自重ヒップヒンジ:姿勢を保ったまま動く練習
次に行いたいのが、負荷をかけない自重でのヒップヒンジです。
- 両足で立つ
- 背骨の形を保つ
- 股関節から上半身を倒す・戻す
この動作を、ゆっくりとコントロールしながら行います。
ここで大切なのは深さよりも、
- 上体の角度が安定しているか
- 動作中に腰が不安定にならないか
を確認することです。
鏡があれば、横からの姿勢をチェックすると分かりやすくなります。
軽い負荷で「止める」練習をする
ヒップヒンジの感覚が少しずつ掴めてきたら、軽い負荷を使って途中で動きを止める練習もおすすめです。
例えば、
- 軽いダンベル
- ペットボトル
- 何も持たなくてもOK
なので、上体を倒した位置で 1〜2秒止まるようにします。
止まったときに、
- 腰に違和感がないか
- お尻やハムストリングに張りを感じるか
- 姿勢を保てているか
を確認できると、ヒップヒンジの精度が上がっていきます。
回数より「感覚」を優先する
ヒップヒンジの練習では回数やセット数にこだわる必要はありません。
それよりも大切なのは、
- お尻が後ろに引けている感覚
- 背中が安定している感覚
- 腰に余計な力が入っていない感覚
といった 体の反応を感じ取ることです。
一日数回でもいいので、トレーニング前やウォームアップの一部として取り入れるだけでも十分効果があります。
ローイング種目やケトルベル種目とヒップヒンジの関係
筋トレ初心者実際のトレーニングでは、どこを意識すればヒップヒンジが使えるの?
ヒップヒンジは単体で練習するための動きではなく、多くの筋トレ種目の中で“前提として使われている動作”です。
特に、
- ローイング系種目
- ケトルベルスイング
では、ヒップヒンジができているかどうかで効き方・安全性・疲労の出方が大きく変わります。
ここでは代表的な種目を例に、ヒップヒンジがどのように関わっているのかを見ていきます。

ローイング種目では「姿勢を支える役割」が重要
ダンベルローやバーベルローなどのローイング種目では、腕で引く動作そのものよりも引くための姿勢をどれだけ安定させられるかが重要になります。
ヒップヒンジができていると、
- 股関節で上体の角度を作れる
- 背中とお尻で姿勢を支えられる
- 腰だけに力が集中しにくい
という状態になります。
その結果、腕や肩に頼らず背中の筋肉が主役になりやすいローイングが可能になります。
逆にヒップヒンジが崩れていると、上体を腰で支えることになり引く前に腰が疲れるという状態になりがちです。
ケトルベルスイングはヒップヒンジの有無が動きを左右する
ケトルベルスイングなどの種目は、見た目以上にヒップヒンジへの依存度が高い動きです。
ヒップヒンジができている場合、
- 股関節の曲げ伸ばしが動力になる
- お尻とハムストリングが主に働く
- 上半身は比較的リラックスできる
といった特徴があります。
一方でヒップヒンジがうまく使えていないと、
- 膝の曲げ伸ばしが主導になる
- 腕で振り上げる動きになる
- 腰や太ももばかりが疲れる
といったズレが生じやすくなります。
ケトルベル種目で「きつい割に狙った筋肉に効かない」と感じる場合、ヒップヒンジがうまく使えていない可能性が高いと言えます。
kth6ケトルベルスイングについてはこちらも読んでみてください↓

ヒップヒンジができると「効き方」がはっきり変わる
ヒップヒンジが安定してくると、同じ種目・同じ重量でもトレーニング中の体感が変わってきます。
例えば、
- ローイングで背中が張る感覚が分かりやすくなる
- ケトルベルでお尻やハムに負荷が集まる
- 腰の違和感が出にくくなる
といった変化が起こりやすくなります。
これは、動作の主導が股関節に戻り、負荷の通り道が整理された結果です。
まとめ「ヒップヒンジはフォーム以前の土台づくり」
筋トレを始めた頃、ダンベルローやベントオーバーロー、デッドリフト、スクワットなどを見様見真似でやっていましたが、背中や脚といったターゲット部位に効いている感覚よりも、とにかく腰への負担が大きいという印象が強く残っていました。
それでも「筋トレとはそういうものだろう」と勝手に解釈し、重量を増やしていった結果…あるとき腰を痛めてしまい、そこで初めて「フォームが間違っていたのでは?」と考えるようになりました。
もちろん、当時はヒップヒンジという言葉すら知らない状態でした。
ヒップヒンジの感覚を初めてはっきり掴めたのは、ダンベルのベントオーバーローを行っていたときです。
お尻を後ろに引いて体幹を固めた状態で動作を行うと、腰ではなく狙っていた広背筋に負荷が乗る感覚が明確に変わりました。
そこから他の種目でも「お尻を引き、股関節から折りたたむ」という意識を持つようになったことで、デッドリフトやスクワットでも効き方が変わり、腰への負担は自然と減っていきました。
特に、最近よく取り組んでいるケトルベルスイングではヒップヒンジの重要性をより強く実感しています。
この種目は油断すると遠心力に引っ張られて腰に負担が集中しやすく、ヒップヒンジができているかどうかが、安全性を大きく左右する種目だと感じています。
ヒップヒンジは、「きれいなフォームを作るためのテクニック」ではなく、狙った筋肉に負荷を集め、ケガを防ぐための土台となる動きです。
重量を増やす前に、回数を増やす前に、まずはヒップヒンジを習得すること。
それだけで、筋トレの効き方も体への負担も大きく変わってくるはずです。
ヒップヒンジを身につけて、正しく・長く鍛えていきましょう!

