有酸素運動をしたら筋肉が減るって本当?
痩せるためには有酸素運動をした方が良いと分かっていても、長続きしない人が多いでしょう。
また、太るには摂取カロリーが消費カロリーを上回る必要があるという考えから有酸素運動は必要ないという考えの人も多いのではないでしょうか?
僕も元々はそのように考え、筋トレと食事だけに集中し、有酸素運動は全く考慮していませんでした。
しかし、健康を意識して何となく始めたスロージョギングの効果に感動し、今では「痩せたい人も太りたい人もスロージョギングを取り入れるべき」と強く感じています。
ここでは、筋トレ中心だった筆者がスロージョギングを取り入れて感じたメリットと、その続け方について解説します。
- スロージョギングが痩せたい人にも太りたい人にも効果的な理由
- スロージョギングの具体的な走り方
- スロージョギングに必要なもの
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スロージョギングが痩せたい人にも太りたい人にも効果的な理由
そもそも走るの苦手なんだけど。
スロージョギングは一般的なランニング・ジョギングよりもゆっくり走る運動で、実際にマラソンのトレーニングとしても取り入れられています。
ここでは、なぜ痩せたい人も太りたい人もスロージョギングをオススメしたいのか、その理由を解説します。
スロージョギングの具体的な利点
スロージョギングは、運動習慣のない人にとって最も効率的に体力をつける方法の一つです。
一般的なランニングやジョギングに比べて膝や腰への負担が少なく、息切れを起こさず続けられるため、長時間の運動に慣れていない人や高齢の方でも取り組みやすいのが特徴です。
低負荷での全身運動
スロージョギングは低強度の運動でありながら、全身を使います。
これにより、持久力や心肺機能の向上が期待でき、より多くの酸素を体内の毛細血管へ取り込めるようになり持久力アップ・代謝アップ、そして疲れにくい身体になります。
また、体力を底上げすることで、質の良い筋トレやハードなトレーニングにも取り組みやすくなります。
フォームの習得が容易
スロージョギングはウォーキング以上ジョギング未満の速度、つまり早歩きの延長のようなスピードで行うためフォームを意識しやすく、ケガのリスクを抑えながら運動を続けることができます。
特に膝や腰への負担が少ないため、関節痛に悩む人にも最適です。
ゆっくりとした動きは初心者でも無理なく取り組めるため、正しい走り方を身につけやすいです。
持続可能な運動習慣
スロージョギングは無理なく続けられるため、運動習慣の定着に適しています。
特に初心者の場合、急に長時間走ることは身体に大きな負担をかけるため怪我の原因にもなりやすく、モチベーションの維持や習慣化のハードルも上がってしまいがちです。
将来的にフルマラソンを完走したい!と思っている方も、まずはスロージョギングから初めてみてはいかがでしょうか。
消費カロリーと食欲の増進
スロージョギングは有酸素運動の一種であるため、消費カロリーが増えます。
その結果、空腹になるペースも速くなりますが、これは体内により多くの栄養を取り込めるようになるというメリットでもあります。
全身を動かすことで体内に溜まった疲労物質や脂肪を燃焼させつつ、必要な栄養を効果的に摂取することができるため、より健康で理想的な体型に近づけるという意味では痩せたい人にも太りたい人にも非常にオススメです。
本格的なランニングよりも負荷が緩やかなため、少なくとも筋肉が減るという心配は無用。
筋トレしているのに大きくなっている実感のない人や、筋トレ以外で体を動かしていない人は特に取り入れてみる価値ありです。
ぽっこりお腹に悩んでいる人もスロージョギングを初めましょう!
以下の記事でぽっこりお腹の原因と改善方法についてまとめましたので、お悩みの方はぜひ読んでみてください!
スロージョギングの具体的な走り方
具体的にどんな走り方をすれば良いの?
スロージョギングは、一般的なランニングやジョギングよりもさらにゆっくりしたペースで走ります。
具体的には、1kmあたり8分30秒~9分のペースを目安に走るのが理想的です。
この速度は一般的なジョギングのペース(1kmあたり6~7分)よりもかなり遅く、歩くペース(1kmあたり10~11分)よりも少し速いです。
ペースを維持するためにはスマートフォンのランニングアプリを使用するのが効果的です。
これにより走行速度を数値化し、距離や時間の記録も簡単に行えます。
モチベーションを維持するためにも役立ちます。
僕は「adidas Running by Runtastic」というアプリを使っていますが、画面も見やすく知りたい情報が一目でわかるのでオススメです。
1kmごとに音声で教えてくれるのも素晴らしい!
1kmあたり9分のスピードでも息が切れる場合は、さらに遅いペースで走っても問題ありません。
鼻呼吸ができるペースが目安ですので、自分に合ったスピードを見つけましょう。
走り方のポイント
ここでは、スロージョギングを1kmあたり8分30秒~9分のペースを保ちながら走るためのポイントを解説して行きます。
狭い歩幅で小刻みに走る
通常のランニングでは太ももを上げて地面を蹴る動作が強調されますが、スロージョギングではその逆です。
より狭い歩幅を意識し、一定のペースで小刻みに走りましょう。
具体的には1歩あたり20~30cmくらいの歩幅で、1秒につき3歩進むイメージで走ります。
これにより、前進する距離が短くなり、自然とペースが遅くなります。
地面を蹴らない
スロージョギングは地面の反発を利用せず、その場足踏みの状態から少しずつ前へ進むイメージで走ります。
さらに、足裏全体で着地するイメージで、かつ地面へ静かに足を置くように意識しましょう。
つま先で着地すると自然にブレーキがかかりやすく、またドタバタと足音が大きくなると消耗が激しくなります。
背筋を伸ばす
スロージョギング中は背筋をピーンと伸ばした状態で全身を少しだけ前へ倒しながら走ると、重力を推進力に変えて走ると自然と前に進むことができます。
疲れが溜まってくると腰や背中が丸まってきますので、常に上から引っ張られているようなイメージで走ってみてください。
股関節を回転させる
スロージョギングに限らずランニングにおいて楽に走るためには、股関節を回転させるように走ることが重要なポイントです。
太ももから下を脱力し、股関節(太ももの付け根)を動かす感覚を意識します。
脚を脱力させ股関節~お尻の筋肉メインで走れるようになると、膝の負担も減るため運動習慣のない人でも長く走れるようになります。
走る距離ではなく時間を意識する
スロージョギングを習慣化するためには、距離よりも時間を意識することが重要です。
走り始める際に「毎日5km走るぞ」「週に1回10km走ろう」と目標を立てがちですが、元々走る習慣のない人や運動自体が得意ではない初心者の方がいきなりそれをやってしまうとモチベーションを保てない可能性が高く、さらにケガのリスクも上がります。
まさに僕自身がそうでした。
1回につき30分~1時間を目安に走るのがオススメで、忙しい時や体調が悪い時、イマイチ気分が乗らない時は15分からでもOKです。
自分のために走っているという意識
スロージョギングは非常に遅いペースで走るため、他のランナーやウォーキングしている人に追い抜かれることも多いです。
しかし、自分のために走っているという意識を持つことが大切です。
周りの目を気にせず自分のペースで走ることを楽しんでください。
他のランナーもそれぞれ自分のペースで走っているので、気にする必要はありません。
目が合ったら会釈をして皆で気持ち良く走りましょう。
スロージョギングの走り方を動画でチェック
より詳しく知りたい場合は以下の動画を参考にしてみてください↓
スロージョギングに必要なもの
そこまで言うなら1回走りに行ってみようかな。
ここまでスロージョギングの手軽さについて解説してきましたが、やはり長時間走っていると少なからず脚への負担や疲労感が生じることはあります。
ここでは、ケガをせず長く続けられるためにオススメのグッズについて紹介します。
ケガを防ぐためにランニングシューズを履こう
ランニングシューズはランナーの走力や用途に合わせて幅広くラインナップされていますが、スロージョギングを目的とする場合はデイリートレーナータイプのものを選ぶのがオススメです。
デイリートレーナータイプのシューズにはクッション性が高いものが多く、膝や足首への負担を軽減してくれるので長時間の使用に適しています。
もちろんスロージョギングだけでなく1kmあたり5~6分のジョギングペースにもしっかり対応してくれるので、選択肢としては間違いありません。
膝に負担の少ないシューズと走り方で安心安全なスロージョギングを!
筆者のランニングシューズ遍歴
ここで僕がスロージョギングをする際に使っているランニングシューズを紹介します。
まず初めて購入したシューズが「HOKA ONE ONE クリフトン8」です。
クリフトン8はとにかく接地面が全体的にふわふわしていて、硬いアスファルトの上でもまるで砂浜を走っているかのような気分にさせてくれる厚底シューズです。
靴底が柔らかいだけでなく弾む力も程よく備わっているので、たまにはスピードを上げて走りたいなという時も対応できるオールラウンドな一足です。
ただし、芝生など地面が柔らかい環境で走ることが多い場合は少し安定性に欠ける場合があるので注意が必要です。
約2年間のうちに一度もケガをすることなく合計800km走ることができました!
現在はクリフトン9としてバージョンアップされているので、ぜひ一度チェックしてみてください。
そして現在使用しているランニングシューズは「BROOKS GLYCERIN 21」です。
GLYCERIN 21もクリフトンと同様のデイリートレーナータイプのシューズですが、履き心地はかなり違います。
GLYCERIN 21はクッション性がありつつも反発が強く、例えばクリフトンがマシュマロのような感触だとすると、GLYCERIN 21はグミのような印象です。
また、クリフトンに比べて体感的に重く感じますが、その分安定感があり、芝生など地面が柔らかい環境でも何のストレスもなく走ることができます。
スロージョギングでの使用はもちろん、慣れてきたら速いペースでも積極的に走ってみたい人には特に適しているシューズだと思います。
アウトソールがしっかりしているので、クリフトンよりもかなり耐久性がありそうです!
店舗で試し履きをしよう
ランニングシューズは普段履きのスニーカー以上にメーカーやモデルによってサイズ感や形状が異なるため、実際に履いてみて足に合うかどうかを確認してから購入することをオススメします。
特に、スポーツ用品店など専門のスタッフがいる店舗では足の全長や横幅などを精密に計測してくれて、普段走る路面の環境や用途をもとにシューズ選びの相談に乗ってもらえます。
僕は普段履きのスニーカーが28.0cmですが、ランニングシューズは27.5cmでジャストサイズでした。
ケガ予防・フォーム矯正にコンプレッションタイツもオススメ
スロージョギングを始めたばかりの頃は、「股関節で走る」という感覚を掴むのが難しいと感じるかもしれません。
そんな時はランニングシューズに加えて、コンプレッションタイツの使用をおすすめします。
コンプレッションタイツは、いわゆるサポーターのような役割を果たし、適度に関節に圧をかけることで体のブレを抑えます。
これにより、より疲れにくく、効率的な走りが可能になります。
個人的に驚いたのは、コンプレッションタイツを着用している時とそうでない時で使う筋肉が変わったことです。
タイツを着用していない時は太ももの前側やふくらはぎが使われている感覚がありましたが、タイツを着用するとお尻の筋肉がメインで使われるようになり、フォームが正されると走りやすさが圧倒的に変わるんだ!と感動しました。
僕が実際に使っているコンプレッションタイツを紹介します。
スロージョギングをより快適に安全に続けるために、ぜひ検討してみてください。
まとめ「痩せたい人にも太りたい人にも!スロージョギング効果ありすぎ」
冒頭にも書いた通り、僕は元々「筋トレで体を大きくしたいから有酸素運動は不要」という考えが強くあり、
筋トレを始めてから何年も間、ウェイトトレーニングと食事のことしか意識していませんでした。
もちろん筋トレ・食事だけで大きくなることは可能でしょうし、それが王道なんだとも思います。
しかし食が細かったり運動自体が苦手なせいで、頑張って筋トレしても思うように大きくなれない人も多いんじゃないかと思います。
僕がスロージョギングを始めたのは30歳を過ぎて健康を意識し始めた頃でした。
何となくの気持ちで近所を走り始めましたが、スロージョギングを続けるうちに空腹になる間隔が早くなり、食べる量が自然と増えて体重が増加しました。
これは自分にとって完全に想定外で、とても嬉しい結果でした。
お腹だけがポッコリと出るような太り方ではなく、体全体がバランスよく大きくなり、そして体重が増えるにつれて筋トレで扱える重量も上がり成長スピードも速くなっていくのを実感しました。
もし体型に悩んでいる方は、週に1~2回、1回につき30分程度で良いのでスロージョギングを筋トレと並行して行ってみてください。
きっと筋トレだけの時よりも成長スピードが上がり、健康的な体型に近づけるはずです。